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リテレスのオペラ

25アントニオ・デ・リテレス 歌劇『四大元素』
エドゥアルト・ロペス・バンゾ(指揮&cemb) アル・アイレ・エスパノール

DHM箱の25枚目。

リテレスは,11枚目のスペイン・バロック集でも出てきた人。ここでは「四大元素」というオペラが聴ける。「四大元素」とは,空気,水,土,火のことで,これらが物質の根源ということらしいが,オペラとの関連は全く不明。対訳も解説もないので,聴こえてくる音楽に身を任せるほかない。

室内楽といってもいいほどの小編成の器楽に,独唱中心に20曲余りからなる。通奏低音にギターやカスタネットも加わっていて,これがなんとも言えない心地よさ。声楽陣も,無理に声を張り上げることなく,ごくごく自然に楽しい歌を歌っている感じだし,メロディもきわめて単純ですぐに口ずさめそうなものばかり。歌詞が分からなくても,十分に楽しめる癒しの1枚。

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シフのハイドン

Denon_coco70926ハイドン ピアノ・ソナタ第48番 第20番 第50番
シフ(p)
DENON COCO-70926

これも先日東京駅で買った1枚。若き日のアンドラーシュ・シフの録音。

1978年の録音というから,この時シフは25歳。ハンガリーの三羽鳥などといわれもてはやされていたらしいが、その頃の録音ということか。演奏は,まあ予想通りと言うべきか,いかにも「優等生的」な演奏。ピアノを小さい頃から習っている人にとって,ハイドンはこんなイメージなんだろうな(私の勝手な想像ですが),というのを完璧に具現化したような演奏。消え入るようなピアニッシモを効果的に用いた緩徐楽章の表情など悪くはないが,古楽器奏者達による探求心に溢れる演奏の方が標準になっている現在からしてみると,ちょっと安全運転に過ぎるか。

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ラウテンバッハーの「ロザリオのソナタ」

Cdx5171ビーバー ロザリオのソナタ
ラウテンバッハー(vn)
VOX CDX5171

ロザリオのソナタのCDを購入したのは,マンゼ盤レツボール盤に次いで3組目。よく利用する通販CD屋さんで強くおすすめされていたラウテンバッハー盤。

1962年の録音というかなり昔の録音で,使用楽器もモダン楽器によるもの。ただ,そこから聴こえてくる音楽は,これまで聴いてきたものの中でももっとも感情を抑えたもので,むしろ朴訥とした語り口。丁寧な演奏は,宗教音楽であるこの作品本来の姿を自然に浮かび上がらせている。淡々とした運びの中ながらなかなか感動的な演奏となっている。

ラウテンバッハーというヴァイオリニストは,私はおそらく今回初めて聴いたはずだが,これはとてもいい奏者。適度に節度を持った音色と表現,丁寧で細部まで目を配っていることが分かる真面目な演奏で,聴いている方の背筋も思わずピンと伸びてしまうのだけど,ちっとも堅苦しくなくて,自然な感興に溢れている。ちょっと追いかけてみたくなりました。

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ロスのスカルラッティ

Wpcs21069スカルラッティ ソナタ選集(K.1,K.9,K.14,K.27,K.38,K.103,K.114,K.141,K.208,K.213,K.296,K.297,K.298,K.299,K.380,K.490,K.491,K.492,K.555)
ロス(cemb)
ワーナー WPCS21069

先日,東京に出張に行った帰り,東京駅まで来て,突然CDが買いたくなる禁断症状が出てしまった。こうなるとどうしようもない。駅の中にある小さなCD屋さんに入り,物色。クラシックの品ぞろえは,ベスト100系がいくつか置いてある程度で,そんな中から発掘した1枚。昔から気になっていた「スコット・ロスのスカルラッティ」。

ロスと言えば,スカルラッティの555曲のソナタ全集で有名。現在も34枚組で現役盤のようだ。このCDはその中から19曲が選ばれている。スカルラッティのソナタは,これまで何人かのピアニストのアンコールピースで聴いたことがあるくらいで,まとめてきちんと聴くのははじめて。似たような曲が何曲も続いていくのだろうな,とあまり期待せずに聴きはじめたのだが,全然そんなことはなかった。1曲1曲が個性的で,それぞれに存分に見せ場があって,19曲で小宇宙を形成しているかのよう。あまりに面白くて,何度も何度も繰り返して聴いてしまっているし,今後もしばらくへヴィ・ローテーションのCDとなりそう。

他との比較はできないが,ロスの演奏は,シャキシャキしたリズム感と,透明感のある音づくりが心地よく,胃もたれせずに何度でも聴ける。いずれ全集にも手を出してしまうかも。

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