« エッゲの作品集 | Main | ガイヤールのボッケリーニ »

ハーディングのマーラー10番

Dg_uccg1389マーラー 交響曲第10番(クック補筆全曲版)
ハーディング指揮 ウィーン・フィル
DG UCCG-1389

何かと話題のようなので、本当に久しぶりに国内盤を購入。

この曲、第1楽章は昔から大好きだったものの、第2楽章以降については何度か聞いても、あまりピンとこない印象だった。でも、この演奏ですっかり全曲版ファンになってしまった。マーラーの最高傑作は断然この10番で、9番ですらこの曲のための踏み台のように(今は)思える。この演奏は、エキセントリックな表現を排し、終始なめらかで美しい響きを維持しているのが特徴。ウィーン・フィルも耽美的な響きでこれに応えている。この美しい響きがわりと淡々と続いていくのであるが、これがかえってこの曲の不安感をあぶり出す。こうしたやり方が、マーラーの他の曲でどこまで通用するかは分からないが、少なくともこの10番に関しては、大成功だろう。これまで、2楽章から4楽章が、似たようなスケルツォがゴチャゴチャ続くというイメージがあって敬遠していたのだが、この演奏のおかげでようやくシンメトリックな構成に納得がいった。ちょっと面白そうな指揮者の登場だ。

あらためてこの曲のCDを山の中から発掘してみて聴いてみた。ラトル盤(ベルリン・フィル)は、何故かどうにも面白くない。ギーレン盤の表現主義的なアプローチは、「正しい」やり方なのだろうが、全曲聴き通すには体力が必要。むしろザンデルリンク盤がいい。少々ぶっきらぼうだが、曲を大づかみにして、過不足無く聴き手に提示する感じ。発掘したCDにとても良い演奏があると、いつも以上に嬉しいのは何故だろうか。

|

« エッゲの作品集 | Main | ガイヤールのボッケリーニ »

3 ロマン派(除・北欧、ロシア)」カテゴリの記事

Comments

Useful info. Fortunate me I discovered your web site by accident, and I am shocked why this coincidence did not happened earlier! I bookmarked it.

Posted by: campervan brisbane | January 24, 2015 03:55 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ハーディングのマーラー10番:

« エッゲの作品集 | Main | ガイヤールのボッケリーニ »