« ヴァイスとホフマン | Main | ティシチェンコの交響曲第6番 »

ノルウェー・ヴァリエーション

Pro_musica_ppc9053トヴェイト ピアノ・ソナタ第29番「永遠のソナタ」 ヴァーレン ピアノ・ソナタ第2番 グリーグ ノルウェー民謡による変奏曲形式のバラード
ロッティンゲン (p) 
ProMusica PPC9053

ノルウェー・ヴァリエーションと題されたアルバム。ノルウェーの代表的な作曲家の変奏曲を集めている。

トヴェイトの作品は、ピアノ・ソナタ第29番とはなっているものの、現存する唯一のピアノ・ソナタ。冒頭に示される2つの主題の変奏で全曲を構成している。特に第2楽章はピアノの余韻を生かした響きが特徴的で、深遠な世界が展開される。30分近い重量級の作品で、トヴェイトの代表作の一つと言っていいだろう。ヴァーレンは、シェーンベルクらとは別に独自の12音技法を試みた異色の人で、この作品は不協和音をがっちりと組み上げた難解な作品。グリーグのバラードという曲は、今回初めて聴いたが、グリーグの作品としては異色で、シリアスな内容となっており、やや近づきがたい(グリーグ自身の「悲しみと絶望に満ちた日々に、心臓をえぐるようにして、その血で書いた」という言葉も残されている)が、きわめて濃い内容の作品で、聴き応えがある。今年の2月、アンスネスが来日プログラムで取り上げて話題にもなったようだ。グリーグ観を一変させる強力な1曲。

ロッティンゲンはノルウェーのピアニスト。同郷の作曲家の重量級の作品に真正面から真摯に取り組んだ力強い演奏。音楽史的には全く位置づけの異なる3者だが、重心の低い華美にならない響きなど、共通するものも多く、そんなところも浮かび上がらせてくれる好企画のアルバムだ。


|

« ヴァイスとホフマン | Main | ティシチェンコの交響曲第6番 »

5 北欧」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ノルウェー・ヴァリエーション:

« ヴァイスとホフマン | Main | ティシチェンコの交響曲第6番 »