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オルガンと管弦楽のための作品集~エッシェンバッハ

Ondine_ode10945バーバー 祝祭トッカータ プーランク オルガン,弦楽,ティンパニのための協奏曲 サン=サーンス 交響曲第3番「オルガン付」
ラトリー(org) エッシェンバッハ指揮 フィラデルフィア管
Ondine ODE1094-5

エッシェンバッハとフィラデルフィア管弦楽団の近作は,オルガンとオーケストラのための作品を集めたゴージャスな内容。パリのノートルダムのオルガニストであるラトリーを招いて,フィラデルフィアのホールにある最新の巨大オルガンを使用した一夜のコンサートのライヴ録音。

冒頭のバーバーの祝祭トッカータ(1960)は,当時できたばかりのフィラデルフィアのオルガンとフィラデルフィア管弦楽団のために作曲された,演奏効果抜群のかっこいい作品。プーランクのオルガン協奏曲(1939)は,普段の軽妙洒落なプーランクとは大分違う,宗教的な雰囲気が支配する力の入った作品。急・緩が交互に現れる7楽章形式。静謐な最終楽章で聞こえるチェロ・ソロの哀しげの歌は印象的。サン=サーンスの代表作「オルガン付」は,とかくオルガンの豪華な効果ばかりが強調されるが,むしろ宗教的な内容に注目すべきではないだろうか。主要主題が「怒りの日」の主題の引用であることは有名だし,美しい旋律の第1部後半も,単なるロマンティックなメロディというよりも厳かな祈りの場面と理解するべきなのかもしれない。とは言っても第2部後半はどうしてもお祭り騒ぎになってしまうような気もするし,このあたりがこの作曲家の捉えづらさか。ちなみに,サン=サーンス自身は,「世俗音楽」と「教会音楽」の区別を否定していたらしい。

エッシェンバッハとフィラデルフィアのコンビは,まもなく解消されるようだが,この録音を聴く限り,両者の距離が当初より大分近づいてきていると思われるので,ちょっと残念な気もする。弦楽器の表情は豊かになっているし,「オルガン付」のスケルツォでのエッシェンバッハの追い込みにオケが離れまいと食らいついていくあたりなども,エッシェンバッハがやりたい音楽がかなり実現されてきているように思うのだがどうだろう。3曲ともライヴの熱気も手伝って,とても良い演奏に仕上がっていると思う。

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