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リスのミャスコフスキー

Warner_2564_634312ミャスコフスキー 交響曲第6番 第10番
リス指揮 ウラル・フィル
Warner 2564 63431-2

ドミトリ・リスとウラル・フィルというと、10年ほど前だったが、鳴り物入りで来日したものの、なんじゃこりゃという演奏(確か山田耕作の交響詩の演奏だったか?)で、聴衆を煙に巻いた迷コンビだったが、ここに来て何故かメジャー・デビュー。しかも、何故かミャスコフスキー。そして10番。この怪しげなCD、入手しないわけにはいかない。

散々な演奏を期待していたのだが、見事に裏切られた。10年前が偽者だったのか、10年間で成長したのか分からないが、一流とまではいかないが、荒削りながら力強いオケは古き良き時代のロシア・オケを髣髴とさせるし、リスの手綱さばきも見事。

ミャスコフスキーの交響曲の中でも第6番の録音は多い。スヴェトラーノフの全集だけでなく、コンドラシン、ヤルヴィらに録音がある。私はこれまでどれを聴いても、どうも苦手な印象を持ってきたが、今回このリスの演奏を聴いて、この曲の魅力に気付いたような気がする。暗い内面的な響きがうねうねと怪しく盛り上がっていくのが、気持ちよく感じはじめたのだ。これは慣れたということでなく、リスの表現主義的な解釈がうまくはまっているからだと思う。コンドラシンやヤルヴィのようにスパスパ合理性で斬ってしまうとこの曲の魅力は半減だ。そういえば、この曲の初演者はゴロワノフだった。第1楽章冒頭のアッチェルランドからテンポの揺れがはまっているし、第1楽章コーダや第3楽章の底知れぬ美しさも素晴らしい。第4楽章冒頭のいきなりお祭り騒ぎはやはりよく分からないのだが、低弦の不気味な動きに注目すれば十分乗り切れる。最後に現れる合唱も美しく感動的。

第10番は、プーシキンの「青銅の騎士」をテーマとした単一楽章の交響曲で、交響詩みたいなものか。話の筋と音楽とが結びついてこないこともある(英文解説に少し説明はあり、とっかかりにはなる)し、そもそも音楽自体もよく分からないので、総じてよく分からないのだが、演奏はやたらと気合が入っている。単なる余白埋めではなく、リス自身があえてこの曲を選んだことをうかがわせる。

ワーナーのクラシック撤退の噂をどこかで聞いたがどうなっているのだろう。リスにミャスコフスキーをやらせたり、セレブリエルにグラズノフをやらせたりと、かえって不安になるようなリリースを続けているが、まだまだ頑張って欲しい。リスの録音をさらに続けてくれるとなお良い。

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