« ファイのハイドン | Main | ドヴォルザークの「チェロ協奏曲」の秘密 »

スヴェンセンとセルメルの交響詩

Simax_psc1233スヴェンセン シーグル・スレムベ(ビョルンソンの劇のための交響的前奏曲) ゾラハイダ(管弦楽のための伝説)
セルメル  フランドルの謝肉祭  交響詩「プロメテウス」
M.ユロフスキ指揮 オスロ・フィル
Simax PSC1233

スヴェンセン(1840-1911)とセルメル(1844-1910)という19世紀ノルウェーの作曲家の交響詩を集めた1枚。以前ノルウェー独立記念アルバムで気持ちのよい演奏を聴かせてくれた父ユロフスキ、オスロ・フィルというコンビに惹かれて購入。

スヴェンセンという作曲家は、ライプツィヒに学び、パリでサン・サーンスと知り合い、バイロイトとワーグナーと親密になるなど、国際色豊かな人で、作品も民族色を無理に強調するようなものではなく、ドイツ流の伝統的な構成のなかに、自然とノルウェーの空気が感じられるような作風である。2つの交響詩は、スヴェンセンがワーグナーと親しくしていたころの作品で、ドラマティックな展開でありながら、ドロドロした感じがないのが、スヴェンセンらしいところか。

セルメルは、いまはほとんど知られていない作曲家だが、生前はかなり高い評価を受けていたらしい。フランドルの謝肉祭は、オーケストラのショーピースとして実によく出来た作品で、優れた管弦楽法、おどけたリズミックな響きと美しい旋律は当時の多くの聴衆から支持を得たことが容易に想像できる。このCDのメイン曲といっていいのが、プロメテウス。演奏時間33分を要する大交響詩である。人類に火をもたらしたがためにゼウスの怒りを買うプロメテウスの物語の筋に沿って展開する音絵巻であり、打楽器の大活躍する大規模なオーケストレーションと分かりやすいモチーフが魅力的な見事な作品。各場面の表現も細かく的確で、この作曲家の力量が窺える。

こうしたマイナー作品を魅力たっぷりに聴かせてくれるのが、ユロフスキとオスロ・フィル。ユロフスキは、オスロ・フィルの上手さと爽やかな音色を存分に生かしつつ、盛り上がる場面では、かなりの強奏も要求。メリハリのある力強い演奏に仕上がっている。このコンビによる録音も続いて欲しい。

|

« ファイのハイドン | Main | ドヴォルザークの「チェロ協奏曲」の秘密 »

5 北欧」カテゴリの記事

Comments

What's Going down i'm new to this, I stumbled upon this I've found It positively useful and it has aided me out loads. I hope to contribute & aid different customers like its aided me. Great job.

Posted by: physics t shirt | November 22, 2015 09:36 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference スヴェンセンとセルメルの交響詩:

« ファイのハイドン | Main | ドヴォルザークの「チェロ協奏曲」の秘密 »