« ボロディンQのヴァインベルク | Main | ディアベッリの作品 »

ノルウェー独立100周年記念アルバム

Psc1260Norwegian Heartland
M.ユロフスキ指揮 オスロ・フィル スロッテブレク (p) ベルグセット (vo) ゲーリケ (s)


ノルウェー王国独立(スウェーデンとの連合王国解消)100年を記念して、Simaxから発売されたアルバム。民族色豊かな素敵なアルバムだ。

まず、1枚目ノルウェーの民謡歌手ベルグセットによる名誉ある出迎えの歌が、遠くから響いてくる。続けて、オーケストラによって、トヴェイトの同曲(ハルダンゲルの100の旋律第1組曲の第1曲)につながる。ハープと弦の響きが実に神秘的。続いては、同じような雰囲気の前奏を持つスヴェンセンノルウェー・ラプソディ第4番。民族舞踊のリズミカルなテーマが楽しい。次は、セーヴェルーロンド・アモローソ。オーボエが提示する哀愁を帯びたなメロディをオーケストラが彩る。ハルヴォルセンノルウェー・ラプソディは、ユーモラスなオーケストレーションの祝祭的な部分と、木管楽器を中心とした美しい中間部のメロディの対比が楽しい。今度は、再びベルグセットの歌に続いてトヴェイトの100の旋律より自慢屋のバラード。自在なオーケストレーションは見事。そして、セーヴェルーペール・ギュントより第1組曲。トロルの雰囲気を打楽器を多用し見事に描く。アニトラのリズムも面白い。トヴェイトハルダンゲルのビールでひとしきり盛り上がって、締めはハルヴォルセンベルゲンの昔の旋律によるロココ変奏曲。穏やかなテーマ、雄大な変奏はとても気持ちいい。

2枚目は、御大グリーグピアノ協奏曲で幕を開ける。硬質のピアニズムと切れ味のあるオーケストラとのコンビネーションで、見通しのよい素晴らしい演奏。続いては、トヴェイトの「100の旋律」から4曲(ヒユルドラハウゲンの秘めた歌フォルガフォドネ氷河は秘密を守る神の善行と神の偉大さランゲレイクの響き)。ノルウェーの自然の奥深さを感じさせる神秘的な曲だ。ハルヴォルセンボヤールの入場行進曲で一転楽しい雰囲気に。スヴェンセンノルウェーの芸術家の謝肉祭トヴェイト求愛にと、楽しい曲が続く。このアルバムを締めくくるのは、セーヴェルー最後の子守歌抵抗のバラッドの2曲。戦争を背景にした厳しい曲で、民族的な力強さを感じさせる。

演奏は、父ユロフスキとオスロ・フィル。ユロフスキは、ロジェヴェンに学んだロシアの指揮者だが、1990年にドイツに移住、以降、ドイツのマイナーオケを駆使してcpoの録音などを通じて、マイナー作品の発掘を続けていた実力者。この録音に呼ばれた経緯は不明だが、切れ味のよい、力強い演奏で、オスロ・フィルの実力を十二分に引き出している。このコンビでの録音を続けてほしいところだ。

|

« ボロディンQのヴァインベルク | Main | ディアベッリの作品 »

5 北欧」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ノルウェー独立100周年記念アルバム:

« ボロディンQのヴァインベルク | Main | ディアベッリの作品 »