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ボリチャイのピアノ協奏曲など

bt-reliefボリス・チャイコフスキー ピアノ協奏曲 イギリスの主題によるカプリッチョ 未成年
ボリス・チャイコフスキー(p) フェドセーエフ指揮 モスクワ放送響

Reliefの新譜。録音は、いずれも80年代。

ピアノ協奏曲は、1971年の作品。冒頭の強烈なトッカータが圧倒的な印象を残す。第2楽章は、ボリチャイならではの叙情的な楽章。後半のピアノと弦楽器のソロの絡みは美しい。第3楽章から第5楽章まで、特徴的なリズムの音型が繰り返され、静かに消えていく。オケの編成は、弦楽器、打楽器とホルン。この演奏ではホルンが超人的な迫力で聴かせる。

カプリッチョは1954年の最初期の作品。のどかで楽しいイギリス民謡のテーマが次々と現れ、盛り上がっていく文句なしに楽しい作品。オーケストレーションのユーモラスな効果は抜群で、センスの良さを感じさせる。

未成年は、1984年の作品。副題は「ドストエフスキーの「未成年」の印象に基づく交響詩」といったところか。ボリチャイは、ドストエフスキーの傑作長編の一つ「未成年」の映画音楽を担当したことがあり、おそらくその時の主題を用いた交響詩ということだろう。作品はきわめて独創的。ヴォオラ・ダ・ガンバやリコーダー、チェレスタ、ピアノ、グスリ(ロシアの民族楽器)などがそれぞれ長いソロをとり、ソロとソロの間の短いつなぎをオーケストラが行うというもの。ソロの主題は、きわめてロマンティックであるのに対し、つなぎの部分は現代的な響き。この対比がやがて最後のクライマックスに向かって昇華されていく。終盤、ヴィオラ・ダ・ガンバのソロを遮ってオーケストラが入ってくる部分以降の美しさは絶句もの。大傑作だ。

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