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ケラスのドヴォコンとドゥムキー

794881782628ドヴォルザーク チェロ協奏曲 ピアノ三重奏曲第4番「ドゥムキー」
ケラス(vc) ビエロフラーヴェク指揮プラハ・フィルハーモニア
ファウスト(vn) メルニコフ(p)

HMFの新譜。イザベル・ファウストのヴァイオリン協奏曲の続編ということだろう。前作が良かったので購入。

まず、チェロコンであるが、正直、この曲いまひとつ馴染めない曲の一つ。どこをとっても格好いいのだが、いまひとつ構成がつかみきれない。最終楽章の盛り上がりなど、それ自体はいいのだが、なんかバランスを失しているような気もするし。この曲、詳しくは知らないが、ドヴォルザークの義姉への思慕が詰まった作品ということであり、その辺りの切り口から理解してみる必要があるのかも。

ケラスの演奏であるが、柔らかい音色で、大袈裟になるのを避けて演奏している。スケール感は求められないが、多彩なニュアンスは魅力。バックのビエロフラーヴェクも、比較的小型のオケで、綺麗にまとめている。チェコの管楽器の音色は、やはりドヴォルザークによく似合う。

このCDでチェロコン以上に聴くべきは「ドゥムキー」。この曲、「ドゥムカ」というウクライナの民族舞曲を6曲並べた曲で、言ってみれば、ピアノトリオ版「スラヴ舞曲集」といったところか。ドヴォルザークも「ピアノトリオのためのドゥムキー」と呼んでおり、「第4番」とは考えていなかったようである。

で、演奏であるが、この演奏は、凄い。3人とも、ピアニッシモを主体として、終始強い緊張感を保ちながらの演奏。最後まで聴いたときは、ショスタコの暗い交響曲を聴いたような充実感。実は、この曲、深い曲だったのだ。ドヴォルザークが民族舞曲に執着したのも、その秘めたエネルギーを感じ取っていたからであろう。楽しい舞曲集だと思ったら大間違いだった。

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