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ムラヴィンスキーのハイドン

ハイドン 交響曲第88番 第104番
リヒャルト・シュトラウス ホルン協奏曲第1番

ブヤノフスキー(hr) ムラヴィンスキー指揮 レニングラード・フィル

Russian Disc大量入荷の情報を得て、早速CD屋に向かったが、既にめぼしいものは、買われてしまった様子。残り物から3枚ほど購入したが、そのうちの1枚。

ただ、ちょっと聴いた感じであるが、88番は、以前GreatConductorシリーズでリリースされたものと同じ音源っぽいし、リヒャルト・シュトラウスは、以前BMGメロディアからリリースされたものと同じ音源っぽい(いずれも録音データは異なる)。104番は、このディスクだけだったと思う。録音データはあまり信用できないが、60年代中頃の録音である。

ムラヴィンスキーのハイドンは、88番、101番、104番の録音があったように思うが、その中でも88番は、ムラヴィンスキー好き以外にも聴いてもらいたい素晴らしい演奏である。作品自体が第1級の作品であるし、ムラヴィンスキーのきびきびとした音楽作り(終楽章の快速は最高!)、鍛え抜かれたオーケストラ、そこに漂う気品と愉悦。「厳しい」というイメージが先行しがちなこの指揮者だが、こうした古典を演奏するときの、純粋に「音」を楽しむような風情も、この指揮者の魅力。この演奏では、特にダイナミクスの繊細なコントロールが、ハイドンらしいスパイスを見事に引き出していると思う。104番も良い演奏だとは思うが、88番ほど指示が徹底されていないような印象を受けた。

リヒャルト・シュトラウスは、何よりもブヤノフスキーのホルンが聴きもの。後にも先にも、こんなホルンを吹く人はいない。少しビブラートのかかった、柔らかく綺麗な音色、殊に第2楽章では、この曲にあるまじき深遠な世界を聴かせてくれる。ただ、ムラヴィンスキーの伴奏には、疑問が残る。オケの全奏になると途端にリズムが重くなり、ソロの足を引っ張っているような印象。本当にムラヴィンスキーか?とも思うが、もしそうであれば、このリヒャルトの若書きの作品に真剣になりすぎたのであろうか。個人的には数少ないムラヴィンスキーの失敗作。

フォローするわけではないが、ブヤノフスキーとムラヴィンスキーのモーツァルトのホルン協奏曲第3番がやはりRussianDiscから出ているが、こちらは、個人的には同曲の最高の演奏だと思う。ムラヴィンスキーの絶妙、繊細な伴奏と、その意図を十全に理解したブヤノフスキーのソロが生み出す独特の世界。録音状態に多少難があるが、こちらは必聴アイテムだと思う。今回のRussianDisc入荷でも出回っていたCDなので、興味のある方は是非聴いてみて下さい。

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Comments

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