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セーロフのボリチャイ

Nfボリス・チャイコフスキー 室内交響曲 カンタータ「黄道十二宮」 4つの前奏曲 クラリネット協奏曲
セーロフ指揮 レニングラード室内管

ロシアのレーベルNorthen Flowersの一枚。セーロフの70年代、80年代の録音を集めたもの。CDには、サンクトペテルブルク室内管と表記されているが、セーロフの長年の手兵、レニングラード室内管であろう。

室内交響曲は、1967年の作品。中期ボリチャイの作品である。ルディン盤は、割と静謐な印象だったが、こちらはかなり尖がった印象。より起伏が大きい。どちらがいいかは好みだが、私はこちらの方が好きだ。中期ボリチャイの響きはこちらの方がふさわしいと思う。

カンタータ「黄道十二宮」は、ソプラノと弦楽オケとチェンバロのための作品。Tyutchev、A.ブローク、ツェヴェターエワ、Zabolotskyの4人の詩人の詩に曲をつけたものであり、標題の「黄道十二宮」は、4曲目のZabolotskyの詩の題名からとられている。弦楽オケとチェンバロの生み出す繊細な響きは、なかなか聴かせる。1974年作品だが、ショスタコの交響曲第14番が1969年作なので、その影響も感じられる。

4つの前奏曲は、室内オケのためと題されているが、金管、打楽器も入った、比較的フルオケに近い編成を要求している。1965年、後にノーベル文学賞を受賞することになるブロツキーの4つの詩にピアノ伴奏の曲をつけたが、詩人の亡命により発表できなくなっていたものを、1984年、歌なしの室内オケ曲として改訂、発表したもの。12分ほどの作品だが、響きは多彩で深遠な内容を持っている。4曲目はショスタコ14番の最終楽章にも通じる。

クラリネット協奏曲は、1957年の前期の作品。平明で叙情的な第1楽章とアップテンポの2楽章、3楽章の対比が楽しい。

演奏は、さすがセーロフ。いずれも作曲者から信頼を得ていたことをうかがわせる、踏み込んだ説得力ある演奏である。ボリチャイ基本アイテムの一つとなるだろう。

 

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