« モーツァルトのセレナード | Main | コンドラシンのミャスコフスキー »

音楽の冗談

4006408493686モーツァルト 音楽の冗談
ヴェーグ指揮 カメラータ・アカデミカ

ヴェーグ・ボックスの7枚目である。

この「音楽の冗談」という曲、実は初めて聴いた。この曲、当時の「自称作曲家」達を皮肉った曲ということだが、この曲を聴いて、ちょっと考えてしまった。
この曲のうち、例えばVnが音を外す部分とか、ホルンの不協和音とか、終わり方がめちゃくちゃな部分とかは、それが面白いかどうかはともかく、まあ、誰でも素直に楽しめる。ただ、その他、平行5度とか、全然主題が展開しないとか、フーガがすぐ終わるとか、その辺は、どうなんだろうか。当時この曲を聴いた人のうち、どの程度の人がこれらを皮肉だと分かったのだろうか、と思うのである。なにしろ、当時はレコードもCDもなかった時代。ソナタ形式がなんであって、フーガがなんであって、なんていうのは、音楽家を除いては、貴族達の一部のコアな音楽ヲタクしかおそらく知らなかっただろうと思う。普通の音楽好きの貴族は、綺麗な音色が鳴っていれば、それ以上のものは要求していなかっただろうし、大部分の貴族にとっては、社交の小道具にすぎなかっただろう。だからこそ、モーツァルトの言う「自称作曲家」の音楽ももてはやされる現実があったのだ。
とすると、モーツァルトは一体誰に聴いてもらうのを想定してこの曲を書いたのか。おそらく、この曲の皮肉を理解できる自分と自分の周辺の人達との間で笑い合うためにこの曲を書いたのだろう。

で、結論ですが、
なんか、モーツァルトって、とっても嫌な奴。

ヴェーグの決然とした演奏は、この曲のアンバランスさを忘れさせるほど。ほんとは、この曲、思いっきり下手な演奏で聴くのが正しいのかもしれない。
併録は、KV131とKV113のディベルティメント。前者は、Fl、Ob、Fgのトリオと4Hrが活躍し、後者は、Clが活躍する。見事な演奏なのは言うまでもない。

|

« モーツァルトのセレナード | Main | コンドラシンのミャスコフスキー »

「2 古典派」カテゴリの記事

Comments

初めまして。その嫌な奴の新しい肖像画について書きました。TB張ります。

Posted by: pfaelzerwein | January 19, 2005 at 07:52 AM

TBありがとうございます。早速のぞいてみましたが、これまでの絵より、かなり嫌な奴そうですね。新しい肖像画の方が本物に近いはずです。
また遊びに来てください。

Posted by: ぼりす | January 20, 2005 at 08:40 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/37863/2607138

Listed below are links to weblogs that reference 音楽の冗談:

» 達人アマデウスの肖像 [Wein, Weib und Gesang]
モーツァルトの新しい肖像画が、ベルリンの絵画ギャラリーで先日公表された。天才作曲家を破天荒に描いた映画「アマデウス」のディオニソス的側面を補填するというがどうだ... [Read More]

Tracked on January 19, 2005 at 07:50 AM

« モーツァルトのセレナード | Main | コンドラシンのミャスコフスキー »